中村浩美のホームページにお越しいただき、ありがとうございます。
雑誌や本の編集の仕事を20年近く経て、アクセサリーのデザイン&製作をしています。
なぜ今の仕事を始めたのかを、ちょっとお話します。
ひょんなことから海外に行くことになり、初めて訪れた国がイタリアでした。
まずミラノに着き、ドゥオーモの前で立ちすくんだ情景を、今でも思い出します。
14世紀に着工されたこんな壮大な大聖堂の前で、
20世紀(当時)を生きる人々が、集い、なごみ、人生を楽しんでいる!
編集プロダクションに就職したばかりで、目の前の仕事をこなすことで精一杯の
悶々とした日々を送っていた自分が、
いかに「井の中の蛙」であったか…
を
思い知らされた瞬間でした。
そのあと訪れたヴェローナの円形劇場、
ヴェネツィアの水上都市…
私のカルチャーショックは最高潮に達した状態で帰国。
それからは仕事を精力的にこなし、
お金が貯まればすぐに飛ぶ、という生活でした。
雑誌編集者時代に、公私共に30回近くイタリアに行ったことになります。
保育園時代、私の折り紙作品を見た先生に
「この子は手先が器用だねー」
と言われたことがあります。
子どもはほめて育てろ、とはよく言ったものですね!
このひとことがとてもうれしかったのを覚えています。
先生に感謝!です。
実際私は小さい時から細かいことが大好きで、ビーズの指輪から始まり、刺繍、編み物、洋裁と
手作りを楽しんできました。でも就職後はその忙しさゆえ、モノ作りからは遠ざかっていました。
ある時、知人に誘われて、英国のビーズワークに参加しました。
それがきっかけで、今まで封印していたモノ作り熱が再燃!
そして
「繊細で美しい、ヴェネツィアのガラスで作りたい」
という衝動を抑えきれなくなっていました。
『イタリア好き』と『モノ作り好き』が、私の中で合体してしまったのです!
結婚して子どもが生まれても手放さなかった編集の仕事ですが、
自分の中でひと区切りがつき、何の未練もありませんでした。
「イタリアの素材でアクセサリーを作りたい」その沸き上がる思いで、今までやってきました。
その間、素晴らしい先生方に出会い、技術も磨くことができました。
珊瑚とカメオのメーカーを営む南イタリアの友人からは、
良質な地中海紅珊瑚をわけてもらっています。
またヴェネツィアのガラス工房の社長からは、レアもののガラスビーズを直接買うことができます。
どれもこれも、私の周りの大切な人からのつながりで得た、人との出会いであり、財産です。
こんな訳で、イタリアの素材にこだわり、 1点、1点、丁寧に仕上げています。
それぞれの作品が、今度はお客さまとのステキな出会いにつながれば…と願います。